あらすじ
世界最後の秘境、巨大な縦穴アビスに魅了された人々は探窟家と呼ばれ、アビスの深層に挑み続けていた。アビス周縁の街で育った探窟家見習いリコはアビスでロボットのレグに遭遇した。ある日探窟家であったリコの母の笛と手紙がアビスで発見された。母親は既に死んだと思われていたが、手紙の中に「底で待つ」というメッセージを見つけ、リコはアビスの底を目指すことを決心する。レグもリコを助けるため、そして自身が何者なのかを知るためリコと共にアビスの底を目指すことになった。
アビス内では上に登ろうとするとアビスの呪いと呼ばれる上昇負荷がかかる。アビスの下層に行けば行くほど上昇負荷も大きくなり、深界6層、深度13000mを過ぎれば上昇負荷は人間性の喪失もしくは死に至る。リコとレグはアビスの底を目指し二度と戻れない旅を始める―――。
感想
輪郭が丸いような絵が最初抵抗感ありました。絵自体は週末の朝子供向けに放送してもいいような感じ。なので正直言うと内容にも期待が無かったです。しかし視聴し始めると、絵と釣り合わない残酷なアビスの掟、そしてテンポ良く進む物語の気持ち良さに魅了されました。
細かいことを言えば、アビスへ旅立つまでの第3話まではちょっと退屈な感じはありますね。しかしここで切らないで欲しい。
リコとレグがアビスに挑んでいくんですけど、2人とも子供なんで戦闘能力がほとんどない。アビスに住む大型の動物に出くわしたらまず勝てないと言って良い。これをどうやって切り抜けて冒険を続けるのかって言うのがまずハラハラして面白い。2人を試すオーゼンもなかなか。
深界2層でオーゼンが出た辺りから面白くなってきたと感じました。そして深界4層でナナチが出るころには次の話をどんどん見たくなってきましたね。
特にインパクトがあったのは第12話でナナチがレグに「ミーティを殺してくれ」と頼むシーン。そして第13話で明かされるナナチとミーティの過去。
この作品が楽しい冒険ものではなく、生きるということの厳しさを表していると感じました。
ところで第1話でリコは孤児院で裸吊りの罰を「乙女のトラウマ」と言っていますが、第5話でレグに裸を見られてもロボットだからセーフとしてますね。
第6話では男の娘疑惑のある性別不明マルルクにも裸を見られている(というか普通に見せている)が、こちらに関しても動じていない。
第13話ではナナチがいる中でも裸で温泉漬かっているし。まぁナナチは女の子ですからセーフか。
徐々に裸シーンを気にしていない乙女です。
OPは第2話から流れていますが、かっこいいOPだなぁって思いましたね。作詞作曲の方全く知らなかったですけど。
歌詞自体は本作のために書き下ろされた内容です。探窟家がアビスに魅了され、それに逆らうことができず穴に入っていくというのを良く表現できてると思います。
一方EDは童話のような感じの曲ですね。
冒険する部分、出会いと別れ、いろいろと楽しめるところが多い作品でした。夏アニメぱっとしない作品が多かったので、過大評価かもしれませんが5段階評価で星5-です。
★★★★★
原作
つくしあきひと竹書房「WEBコミックガンマ」掲載
スタッフ
監督:小島正幸シリーズ構成:倉田英之
脚本:倉田英之、小柳啓伍
キャラクターデザイン:黄瀬和哉
音楽:Kevin Penkin
アニメーション:キネマシトラス
キャスト
リコ:富田美憂レグ:伊瀬茉莉也
ナナチ:井澤詩織
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